いつ始める?どれくらい勉強する?

いつ始める?どれくらい勉強する?

本書は読者の年齢を考慮していない。プログラミングは誰が何歳から初めるかなど決まりはないし、5歳でハッキングに手を出す人もいるし80歳でスマートフォンアプリを作る勉強を始める人もいる。思い立ったが吉日であり、始めるのが早いほど人生のうちでプログラミングに使える時間は長くなるというだけの話であり、どれだけの時間をプログラミングに使うかは各人の自由である。

重要なのは諦めないことである。凄腕のプログラマでも勉強を始めたばかりのときは大抵は何度か挫折を味わっているものだし、そこで諦めないからこそ周囲から尊敬される腕前に至るのである。疲れたら休んでもよい。嫌になったらやめてもよい。しかし折を見て必ずまた始めること。たとえゆっくりであっても、勉強を続ける限りは前に進んでいく。

ただし、あまりもたついてはいけない。プログラミングの世界では技術に消費期限がある。技術革新は日進月歩なので、3年前の技術が既に時代遅れということはザラである。プログラミングに関わる限り常に最新の技術を追いかけ続ける気概と覚悟と相応の努力が必要になる。年単位でブランクが空いたならば、持っている入門書は買い直すことを検討したほうがよいかもしれない。

一方で消費期限が数年のサイクルで回るということは、その技術を扱えるようになるには平均して1年やそれくらいあれば十分であることも意味する。新しい技術のうちでもパラダイムが変わってしまうような、根幹を揺るがすようなアップデートはそう多くない。むしろ既存の技術を扱いやすくまとめ直したようなアップデートがほとんどである。慣れてしまえば新技術にキャッチアップするのにそこまで時間はかからないので、日頃からコツコツとプログラミングをこなしていればあまり恐れる必要はない。

もっとも、技術を扱えることと技術に精通することの間には大きな隔たりがある。包丁で野菜を刻めるようになったからといってプロの料理人になれたわけではない。目的の達成に必要な腕前、自分で満足のいく腕前に達するまで技術の研鑽を怠らないようにすること

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